セブンの冷凍麻辣湯は自宅トッピング祭りに収まらない香りの祭典

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セブン-イレブンから麻辣湯出たらしいんです。しかも七宝の麻辣湯。「待ってました!」と言いたくなるような流行のど真ん中ですが、これ冷蔵でなく冷凍食品なんです。しかもちょい手間かけるやつなんですって。

「え、それなんですか?」つくった話を聞きながら試食させてもらったら……なんで冷凍で出たのかその理由がよくわかりました!


聞いた人:大北栄人 撮った人:リー正敏


セブン-イレブン、デイリー商品開発部の川戸彩 セブン-イレブン、 冷凍食品担当の川戸彩さんに話を聞きました

セブンの商品ってそもそもどうやってできる?

── 
川戸さんは冷凍食品の開発はどれくらいやられてるんですか?
川戸:
商品開発の担当は2020年からなので5年くらいですかね。冷凍食品は1年前から、その前は東北地区で商品を開発していました。おにぎりとかスイーツといった商品には全国向けに開発をするチームと各地域に駐在して地域商品を開発しているチームとがあるのでそちらを。
── 
そっか、コンビニって全国にあるから。それぞれで商品考えてるんですね。で、全国発売の冷凍食品を今。
川戸:
今、冷凍食品は2人で担当います。今日ご紹介する麻辣湯と金のボロネーゼは担当させていただいてます。
── 
え~! あそこの冷凍庫に並んでるものって、基本的には2人ぐらいでやられてるんですか。
川戸:
もう1人上長がいて、役割分担してるので2人か3人で。と言っても一緒に開発をしているメーカーさんはたくさんいらっしゃいます。
あの冷凍食品コーナーは2、3人でやってるそうです
── 
そもそもコンビニの商品がどうやって作られてるのかもよくわかってなくて…おそらく「そのジャンルの商品ならうちにお任せあれ」っていう食品会社さんがあるんですよね。そこにこういうの作りたいんだけどって持ちかけて、味を決めていくような。
川戸:
そうですね。大体そういったイメージで合っていますが、例えば「こういうターゲットに向けて、こういうシーンで食べてもらいたい」といったコンセプトをまずは我々MD(※マーチャンダイザー、商品を企画する人)が社内で決めるんです。その後メーカーさんにコンセプトに基づいた商品をご提案いただいて、味作りを一緒にさせていただく、そういう仕組みになってます。
── 
じゃあ開発っていってもなにかこう…白衣を着て、みたいなイメージではないんですね。
川戸:
そうですね、いわゆる食品メーカーさんのイメージとはちょっと違いますかね。セブン-イレブンジャパンの商品部、我々って「何も持ってない」と言うのですが、おにぎりとかスイーツとかチルドケースに並んでいるような商品に関しては、セブン-イレブンの商品を中心に作っていただいているメーカー様が全国各地にいらっしゃるんです。

冷凍食品はそういったセブン-イレブン商品を中心に作っていただいているメーカー様もいらっしゃるのですが、NBメーカー(※)さんも多く作っていただいてますね。

裏面を見ると、皆さんよく知っているメーカーさまの名前が書いてたりしますよね。そういった方々にコンセプトをお伝えして一緒に味作りをしていくという進め方をします。

※ナショナルブランド…メーカー独自の商品。自社でない商品を作るのが「プライベートブランド」
ほぼコンビニ向けの商品を作ってる工場と 一般的なメーカーの工場とがある

セブン-イレブン冷凍食品七宝麻辣湯監修麻辣湯パッケージ 全国のセブン-イレブンの冷凍食品コーナーにあるらしいです

セブン-イレブンの食品強い謎に有力説が

── 
周囲に今度セブン-イレブンに話聞きに行くんだって話をしたら「セブン-イレブンっていつも美味しいのなんなんですか?」ってバカみたいな質問を預かってきたんですけど…
川戸:
(笑)ありがとうございます…!
── 
『金のハンバーグ』をマツコ・デラックスさんが話題にしてた時くらいからですかね。そんなイメージたしかにありますが、なんか秘訣でもあるんかなと。
川戸:
先ほどお伝えした、セブン-イレブンの商品だけを専用で作っていただいている工場が圧倒的に多いっていうのは一つのポイントだとは思います。

それぞれメーカーさんは違いますが全国でレシピを共有しています。セブン-イレブンの商品だけを作っていただいていますので、レシピやおいしさの知見を共有し合えるというところは、大きなポイントかなとは思います。
── 
へえ、知のネットワーク!! 意外とそういうのが強いのかもしれないですねー。そればっかり作ってもらってたら材料費安くなって良いもの使えたりとかもありそうですね。
川戸:
全国共通の原料を使うとスケールメリット(※たくさん仕入れるから安くしてもらえること)を生かして調達ができたりするところももちろんありますね。
── 
セブン強いのはセブンメインの工場がたくさんあるから説、うーん、たしかに説得力ありますね。
セブン-イレブンの食品の強さは セブン商品中心にした工場の多さから来てる説

セブン-イレブン麻辣湯を鍋で作る レンチンじゃなく鍋で煮ます

冷凍食品はほんの少しの手間をかける方向へ進化

── 
今日ここで麻辣湯の試食を作っていただけるという。レンチンではないんですね。
川戸:
冷凍状態のものをお鍋に入れて煮込みますが、大体8分ぐらいでできます。
── 
へえ、8分煮込む…あれ? 冷凍食品は今そんなことになってるんですか。
川戸:
セブン-イレブンの冷凍食品として2024年から『クックイック』というブランドを立ち上げました。冷凍食品は間に合わせの一品とか、レンジで簡単にっていうところがある中で、あえてひと手間入れるっていうところ。
── 
手間かける方向に! おもしろ…
川戸:
冷凍食品は、それを食卓に出すことにどこか罪悪感や後ろめたさがまだまだあると思います。そこをひと手間かけることで解消して、ひと手間かけておいしいものを。タイパもよくて、おいしさもきちんと追求して、罪悪感なく食卓に出せるというテーマのシリーズなんです。
── 
冷凍食品がレンジから離れていってるんだ。
冷凍食品は今や早さから むしろ手間への動きが出てきている
川戸:
といっても、やっぱり二手間、三手間ってかかってしまうとやはりお客さまは買わないと思うんです。特にコンビニにいらっしゃるお客さまは。ひと手間で美味しいものができる、そこをテーマに「クックイック」というブランドを立ち上げました。麻辣湯もその一つで、お鍋で仕上げるからこそできる美味しさなんです。
── 
お鍋で仕上げる美味しさか…まだちょっとつかめてないんですが、なぜ麻辣湯だったんですか?
川戸:
まずは香りに着目をして、あとはブームになっている麻辣湯を手軽にセブン-イレブンで手に取っていただきたいという点で。
── 
へえー、香り。「冷蔵でいいじゃん」とはならない点がなにかあるんですね。
川戸:
そうですそうです。やっぱり冷凍食品だからこそできるおいしい世界があると思っていまして。このクックイックでお伝えできればいいなって思っています…!

鍋で煮立てられるセブン-イレブン麻辣湯

香りで池袋北口ガチ中華の雰囲気に

── 
今会議室で温めていただいてますが、すごい香り! これか! 景色が変わりますね!(笑)
川戸:
そう、そうなんです! やはり作ってる時点でも香りがすごく感じられるところ。ここはすごくお客さんにお伝えしたいポイントですね。
── 
うわー、会議室が、ガチ中華に、すごい(笑)。あ~、これか。なんかわかってきました。火にかけた瞬間からイベントが始まっていく感じありますよね。香りの楽しさ、あるなあ~。
作ってる瞬間から香りでイベント感あり
川戸:
そうなんですよ。香りはどんどん飛んでいってしまうのですごく難しいなと思っていました。そこはやっぱり冷凍食品の、しかも自分で手作りするからこその香りみたいなところは大事にしたいですね。
── 
クックイック自体は他にどんなものがあったんですか?
川戸:
2024年に始めた第1弾はチゲ鍋や火鍋を。昨年ももつ鍋、パン、今年は焼餃子とかいろいろな挑戦はしています。
── 
最初はまさにお鍋だったんですね。
川戸:
関西万博があった時に世界のグルメを意識して麻辣湯を発売してみると、良い反応がありまして。今回は七宝(チーパオ)麻辣湯さまに監修をしていただいて、さらに話題性を呼べるような形にしました。
── 
話題といえば麻辣湯、そのなかでも有名なチェーンですよね。
川戸:
七宝さんがブームの火付け役と言われていたり、やはり監修していただいて、スパイスの使い方など、すごく指導していただきましたので、味は以前のものからかなり変わりましたね。
── 
これもさっき言われてたような工場でできてるんですか?
川戸:
そうです。セブン-イレブンを中心に製造していただいてる工場です。
── 
監修っていうのは、どんな感じなんですかね? もうレシピがあるからササッとできるんですかね?
川戸:
何度もここが違う、こうした方がいいっていうアドバイスはたくさんもらっていますので。それはそれで大変なのですが、その分いいものになりますし、学びになるものは多いなと思いますね。

セブン-イレブン麻辣湯を器に盛る

── 
あ、具材の種類が多いですね! 冷凍食品であんまり見ないのも入ってる。
川戸:
そうですね。具材は麺の春雨に加えて、白菜と舞茸、きくらげ、豚肉、鶏団子です。
── 
器に盛ると香りがすごい!
川戸:
そうなんです! 香り、香りですよね。

セブン-イレブン麻辣湯を嗅ぐ この香りは麻辣湯でしか嗅げないなにかではないでしょうか

── 
香りですね、香りがやばい。だめだ、全く形容できてない(笑)。独特の、なんですかね、五香粉とかなのかな。
香りの楽しさで語彙力を失う
川戸:
そうですね、今回スパイスは14種類使っています。
── 
5どころじゃないですね。3倍でしたね(笑)
川戸:
やっぱり薬膳感やしびれ感のようなところをしっかり出していきたいなと思うので、そこを中心にかなりご指導いただきました。結構辛いので気を付けてください。

バチバチに辛いですね…!

セブン-イレブン麻辣湯を食べて感激するインタビュアー

── 
……うーわ、おいしい! 香りバッキバキにきますね…あと、これ辛いですね(笑)!
川戸:
辛いと思います(笑)
── 
今もうこのレベルなんだ…田舎のおばあちゃんとかどうするんだろう、と思ってしまいますね。いやでも、これはガチ中華の辛さが垣間見えますね。
川戸:
この商品に関してはもうターゲットをかなりこう絞って、若年の、もちろんそうでない方にも食べていただきたいのですが、けっこう……トガったと言いますか、しっかり辛さを出して、という商品にはなります。
田舎のおばあちゃんにも食べてほしいが 容赦しない仕上がりになっている
── 
トガる、かあ。ぶっ刺しにいかないといけないですからね。七宝に並んでるお客さんの期待に応えるには、(私の想像する)おじいさん達には泣いてもらいましょう。一口目で「すごっ!」と思いますが、できたときに川戸さんも「これは美味しい!」となったわけですか。
川戸:
ですね。やはり辛さの本格感など。特にスープ、これは特にスパイスがポイントですし、香りがポイントですよね。

セブン-イレブン商品開発部川戸が語る

コンビニをトッピングコーナーに見立てる

── 
僕は麻辣湯流行る前に行っちゃって、その仕組みがよくわかってなくて、トッピングなんて入れなくていいだろうってかけそばみたいなの食べてしまったんですけど(笑)。今みんな盛りに盛って楽しんでるんですよね。
川戸:
お店でも皆さま「自分だけの麻辣湯」じゃないですがトッピングを楽しんでられますよね。実は一部エリアで先行発売をやっていまして、その時にSNSにたくさん投稿していただけまして。そこでもみなさまオリジナルで具材を足されてたりしてましたね。
── 
自分で…、あー、なるほど、楽しみ方がわかりました!
川戸:
アレンジでいろいろなものとの買い合わせがすごく楽しめますよね。
── 
ですよね、なんか自分なりに合わせたいですよね。あの、冷蔵コーナーのちくわとかカニカマとかボンボン入れていけるじゃないですか。これは、コンビニまるごとトッピングコーナーに…
コンビニを”でっけえトッピングコーナー”に 見立てることができる
── 
川戸さん何入れようかなとなります?
川戸:
そうですね。野菜をもう少し足してあげてもいいのかなとは思いますね。
── 
たしかに青いものあってもいいですね。キノコは2種類入ってるんだ。
川戸:
チンゲン菜とかそういったものはお店でも人気ですよね。舞茸は人気上位なので入れていますが、キノコは旨味が増すので2種類。

セブン-イレブン麻辣湯にズームイン

── 
白菜がよく煮えてて甘いなあ。8分ではできないよく準備された甘さですね。美味しいな~。
川戸:
野菜もお肉も生の状態で取り扱えるので、しっかり素材の旨味がスープに出ています。
── 
あ、冷凍野菜を加工するのではなく。それはけっこう違いそうですね。ということはこれはお肉も生のお肉から?
川戸:
そうなんです、野菜や肉を煮込んで、それを冷凍することで、美味しさをぎゅっと閉じ込めています。それはこの工場でできるいいところなんです。
生のお肉を使える 「工場の美味しさ」みたいなものがある
── 
あ~工場の味! 秘伝のたれとかにつづく、新たな枠組み「自社工場の味」がありますね(笑)。いや、そう思うとスープの味を確かめたくなる。美味い。いや、生肉から出る旨味、これか~。

コンビニの冷凍食品、つくってる人は熱い

麻辣湯を食べて汗が出すぎたライター 汗がふきだしました

── 
すいません、私すごい汗をかいてしまうんですけど、これ私の名物的な体質でして。
川戸:
ほんとにすごい汗ですね!
── 
火鍋を食べに行った時に、お店の中国のお姉さんが笑ってました。本場を超える汗ですから、本気の辛さの証だと思ってください。クックイック、冷凍食品のやり方がちょっと変わったんだなーと。ちょっと行動するけどその見返りはありますね。
川戸:
手作り感ありながらもひと手間ですので、お鍋で煮込むだけ、餃子なども焼くだけ。本当にひと手間だけというのをテーマにしてます。
── 
となると、家で作る前提ですよね。どういう人が買う想定なんですか?
川戸:
そうですね。女性の方が多いと思います。やはりご自宅。また、冷凍食品は圧倒的に夜に買われる比率が高いです。
冷凍食品は夜買う人が多い
── 
へえ! 冷凍食品は夜なんだ。ヨーグルトは朝、みたいな食品ごとのタイミングがありますね。
川戸:
ご自宅の夕食なのか、少しストックされて週末に食べるのか、その日に食べるのかのような形だと思いますが、夜に買われる方が多いですね。
── 
成人男性の一食というより、女性の一食ってくらいの量ですよね。あ、でも春雨は炭水化物か。お米やパンに代わるような。
川戸:
そうですね、春雨は痩せるイメージを持たれる方もいらっしゃいますが、主食になる食材ですね。この麻辣湯自体はアレンジで足していただいて一食、のようなイメージです。
── 
他のクックイックも気になってきますね……
川戸:
先ほどの社員(※案内していただいた方)もファンで、餃子の商品『セブンプレミアム 宇都宮餃子会監修焼餃子』というんですけど、週1ぐらいで食べていると言っていました。
── 
それだ、そういう本物っぽい情報を私たちは待ってるんですよ。本社に来た甲斐がありました(笑)。
広報:
宇都宮フライパンで焼く焼き餃子のシリーズ(東日本:宇都宮餃子、西日本:宮崎餃子)、すごくパリパリで美味しいんですよ。やはり食感と、焼きたての香ばしさがあって。
クックイックの宇都宮餃子もうまいらしい

器に盛られたセブン-イレブン麻辣湯

── 
川戸さんは麻辣湯自体は食べに行かれてました?
川戸:
話題になっていたのもあり、食べに行きましたね。独自の注文の仕方があったり最初はちょっと緊張するじゃないですか。そういった点でお家で手軽に食べれるっていうのはいいところかと思いますね。
── 
トッピング大盛りとかお店でできないこともできますしね。でもカップ麺だとまだ違いあるだろうと思うけど、冷凍食品だとかなり本物に近づいてしまいますよね…
川戸:
……そこはできれば相乗効果を期待したいですね。監修していただいてるお店のものも楽しみながら、セブン-イレブンにもあるんだと。
── 
そっか、ファンになったらお店の本物を食べてみたいですしね。
川戸:
やはり七宝麻辣湯さんがないエリアも多いので、気になっている方にも楽しんでいただきたいですね。クックイックシリーズも含めて、セブン-イレブンの冷凍食品を知ってほしい、より多くのお客様に知ってほしいなっていうところで麻辣湯の火付け役の七宝(チーパオ)さんにお願いしたところはあるんで。

セブン-イレブン商品開発部川戸さん 今の冷凍食品美味しいぞという話を川戸さんはもっとしてほしい

── 
話題性って重要なんですね。
川戸:
まだまだ知っていただけてない、まだまだ知っていただきたいという思いも強くて、今は話題にしていくことにも取り組んでます。来週(※取材時、もう発売されてます)から、全国に順次並びますので。
── 
なるほど。冷凍食品おいしいぞ、もうちょっと話題にしてくれよ、みたいなことをつくった人は思ってるんですよねー。そっちの金のボロネーゼについてお話聞いてもいいですか?(つづきます!

取材協力:株式会社セブン‐イレブン・ジャパン

セブンプレミアム 七宝麻辣湯監修麻辣湯:https://www.sej.co.jp/products/a/item/410523/